2015年5月16日土曜日

101回薬剤師国家試験対策 薬物反応速度

≪101回薬剤師国家試験に向けての必殺攻略法3:反応速度とは!≫


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(am10-23 メディカルスクール事務局 年中無休)


さて、これから数回に分けて反応速度について取り上げることにします. これをマスターすれば、反応についての物理的問題は全て解けるようになると言ってもいいでしょう. 特に数学の苦手な人はこの際じっくりと取り組んでみて分からない点があれば当予備校に遠慮なく問い合わせして下さい.
では、さっそく始めましょう. 次の式をみて何を想像しますか?
-dC/dt(Cは国試では濃度を表すことがほとんどなので濃度とします.tは時間でとりあえず分とします). この式は、
「1分間で濃度がどれ位減少する(-)か」
を表します(増えるなら-は付けません).
この理解が反応速度の出発点でもあり、全てでもあるのです. と言ってもピンとこないかも知れませんね. では、これを具体的な数として5を選び、
-dC/dt=5・・・・・・・・・・・☆
と書いて上のことに結び付けるとどうなるでしょうか?
「例えば、ある薬物を服用したとき、血中濃度は1分間につねに5だけ減少していく」
これなら、少しは理解できたでしょう. このように常に一定の割合で薬物の時間当たりの濃度が変化する場合を0次反応というのです. しかし、☆には弱点が2つあります. それは、

(1)減少する割合は分かるが、特定の時間においての濃度は分からない.

(2)常に一定の割合で減少するとは限らない、例えば減少する割合は、その時点での血中濃度によって変わる(実際では空腹時、満腹時などで薬の効き方が異なったりする).

つまり、☆はおおざっぱな減少する様子しか分からないわけで、(1)を知るにはCをtの式で書けばよく、C=1/5tとあれば服用して2分後の血中濃度は1/10であり、(2)なら
-dC/dt=5Cなら「1分間でその時点の血中濃度の5倍で減少する」となるわけです.
今回の目標は、☆の形から “Cをtの式で表せるようにすること”であります. 数学をジャンジャン使いますので、そのつもりで取り組んで下さいね.

(n次反応)
-dC/dt=k・C  ・・・・・・・・①
で表される反応を、n次反応と言います. みなさんは①の解釈「1分間で、濃度はk・Cの割合で減少する」もできますね. では、①から“Cをtの式で表せるようにすること”が今回の目標なので、計算してゆきましょう.
①の両辺-dt/Cを掛けると、
1/C・dC=-k・dt
両辺を積文して、
∫1/C・dC=∫-k・dt (∫はインテグラルと読みます)
∴1/-(n-1)・C-(n-1)=-kt+U(Uは薬物を飲む直前の薬物濃度)・・・・②
ただし、n=1(一次反応)のときは、
∫1/C・dC=∫-k・dt 
となるので、
∴logC=-kt+U・・・・・・②
②はまだ、完全にC=ではないのでC=にすると、
C=e-kt+U
以上をまとめると、





          n=1のときC=e-kt+U
-dC/dt=k・C ⇔
                n≠1のとき1/-(n-1)・C-(n-1)=-kt+U


≪公式1≫
∫CdC=1/(n+1)・Cn+1+U
 

 



≪公式2≫
∫1/CdC=logC+U
 




≪公式3≫
ogX=Y ⇔ X=e
 






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